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オートノマスエンタープライズ: 多くのベンダーと選択肢の存在

Perry Correll Director, Product Marketing Published July 8, 2019

オートノマスエンタープライズ:  多くのベンダーと選択肢の存在

2019 年 5 月 15 日発行

さて、最初に「オートノマスエンタープライズとは何か」を考察します。これは、最近数年の間に私たちがみな経験してきたデジタルトランスフォーメーションプロセスを本当に継続している状態を意味します。その基礎にあるのは、オートノマスエンタープライズ (企業) が、機械学習、人工知能、ポリシー・ベースの意思決定、自動化を活用し、パフォーマンスとセキュリティのどちらに関連している場合でも、自動構成、自動修復、ネットワークの問題の自動的な緩和を実現するワークフローを本当に推進しているアーキテクチャである、という事実です。

率直に言って、大手すべて、および大手以外でも一部のエンタープライズネットワークベンダーは、オートノマスエンタープライズに関連するソリューション全体、またはソリューションの一部であるコンポーネントを所有しているか、さもなければ少なくとも何らかのメッセージを提示しています。この概念は現在注目のトピックだと考えられているからです。

筆者が意図しているのは、エンタープライズネットワークが進化する過程でオートノマスエンタープライズが重要なステップになると声高に主張することではありません。一方で、会社が自社のWebページで実質的に「個別のコンポーネントを説明する方法で、自社のソリューションの詳細を提示します」という情報を掲載している場合、そのような説明はその会社は事実上ソリューションを提供していないことに加え、自社のアーキテクチャがどのようなものなのか本当は理解していないという事実を明確に示す結果になります (自分のことも考慮して、具体的な名前は差し控えます)。つまり、個別の説明だけではなく、「オートノマスエンタープライズ」などの全体像を提示することは重要です。

オートノマスエンタープライズという概念は、インテントベースネットワーキング (IBN、意図に基づくネットワーク) などと呼ばれる構想から派生したものです。この構想は実際、数年にわたって提示されており、このトピックを取り扱った調査と情報提示に関する十分な資料が存在していますが、誰もがその適用範囲に同意しているわけではありません。Tech Targetは、出発点として活用できる良好な資料です。

さらに、複数のベンダーはこのソリューションを表現するためにさまざまな用語を使用しています。オートノマスエンタープライズ、オートノマスネットワーク、インテントベースネットワーキング、エクスペリエンス・ドリブンネットワーク、Self-Driving Networking (自己推進ネットワーク) などを目にする可能性がありますが、これらはいずれも、機械学習、人工知能、認知思考、プロアクティブ、自動などの用語を使用してこのソリューションを定義しています。ここまでで、おおよその考え方は把握できました。

多くのネットワークベンダーが直面している主要な課題の1つは、データセンター、キャンパスファブリック、エッジスイッチ、WLAN、クラウド、SD-WAN などのソリューションセットによるサイロ化 (縦割り) が発生しないソリューションを提供することです。すべての大手エンタープライズネットワークベンダーは、良好ないし優れたハードウェア ソリューションと管理ソリューションを実現しているほか、ネットワークの1つ以上の分野でオートノマスエンタープライズに関する良好なメッセージを提示していますが、それらすべてを連携させる単一のフレームワークは存在していません。この場合、ベンダーがただ1つの分野でのみメッセージを提示する状況を目にする可能性があります。

オープンシステムだろうか?  

次に注目する必要のある分野は、ベンダーが顧客を独自ソリューションで囲い込もうとしているか、すべてのハードウェアをそのベンダーの製品に統一するという前提に言及せずに自動化に注目したメッセージを提示しているか、すべてのソフトウェアをそのベンダーの製品に統一する必要があるのか、すべてを「シームレス」にするために他のオプション/必須ソフトウェアパッケージが必要なのか、という点です。大半のネットワークはこのような方法で構成されているわけではないので、マルチベンダー、オープン・エコシステム、標準ベース、オープン スタンダードなどの用語が使用されているかどうか必ず確認してください。その後、ベンダーによるデモを依頼します。

また、スケーラビリティに関する質問もしてみます。単純に、どれほど多くのデバイス、ユーザ、トラフィック負荷に対応できるか、ということにとどまらず、複数のキャンパスにまたがる対応が可能か、または支社以外の場所にも展開できるか、という観点で水平スケーラビリティについても質問してみてください。この記事で最後に紹介するポイントは、スケール化はどれぐらいの難易度で実現できるか? という点です。別のプラットフォームを追加する必要が生じた場合、プラグアンドプレイのような簡単な作業で済むのか、複数のSEで編成したチームを1週間張り付ける必要があるのか、それともそれらの中間の難易度なのか、と質問してみます。

通常、私たちはエンタープライズ、つまり全社規模での展開に注目するということを忘れないでください。一部のベンダーは、サービスプロバイダネットワークを1つだけ、またはキャリアネットワークを1つだけ使用した場合に、自社の展開がどれほど成功したか、というデモを提示しようとする可能性があります。ただし、このような運用はどちらも、一般的なエンタープライズの運用とは大幅に異なっています。皆様の所属する業界での事例について問い合わせてください。

オートノマスエンタープライズ:

各ネットワークベンダーは、互いに異なる方法で業界トレンドを説明します。ただし、どの説明も、認知思考、機械学習、人工知能という機能を活用して、ネットワークやセキュリティに関するイベントをプロアクティブに検出して修復する、という概念に基づいているか、そのような概念であると識別することができます。 

  A社 B社 C社
ソリューション名         インテントベースネットワーキング エクスペリエンス・ドリブンネットワーキング Self-Driving Network
メッセージ       インテントベースネットワーキングは、業務の意図を把握し、分析、機械学習、自動化を使用して、変化を続ける業務のニーズに対し、ネットワークを継続的に整合させます。 エクスペリエンス・ドリブン サービス管理プラットフォームには、5つのコア機能で構成されたセットがあります。計画と展開、分析、パフォーマンス、セキュリティ、拡張性であり、ネットワークサービスの提供を自動化および最適化することができます。 Self-Driving Network (自己推進ネットワーク) は、自動運転車に似た概念であり、環境に対する予測と適応を行うオートノマスネットワークと言えます。マルチベンダー環境をサポートしています。
制限 自動化とオーケストレーションを行う複数の独自ソリューション (データセンター、キャンパス、SD-WAN、クラウドなど) は、単一のシステムとして連携するわけではありません。システム全体にわたる変更を実施するには、依然として複数のコンポーネントに対する複数の操作が必要です。 アーキテクチャまたはソリューションに関する明確な定義がまだ実施されていません。現在のWebメッセージは、次のようなものです。「機能や付随物を展開する方法で、会社の管理ソリューションと運用ソリューションに関するストーリーを伝えます。」コンテンツの作成が進むにつれて、全体論に基づく方法でユース ケースを解決するために、個別のカテゴリに分類される要素を展開してゆくことになります。 サービスプロバイダに注目する方法で、アーキテクチャを活用してエンタープライズ市場への参入を試みています。エッジからデータセンターまで網羅する統合型のソリューションは存在しておらず、単一のオーケストレーション/自動化ソリューションなしで、複数のサイロで構成された代替ソリューションを提示しています。

 

Extreme の長所:

Extremeのソフトウェアドリブンネットワークインフラストラクチャは、安全でスケーラブルかつ効率的な方法で、クラウド、エッジ、IoT の各アプリケーションを使用できるようにする基本レイヤーです。Extremeは、当社のクラウドから皆様に到達するまでの全体像を、リアルタイムの包括的な可視性で提示し、多様なインフラストラクチャとクラウド環境にまたがるインサイトとセキュリティを実現します。当社のポリシー主導型クローズド・ループ自動化を活用して、ネットワークは IoTデバイス、ユーザ、またはアプリケーションに関する異常な動作を検出するとともに、ユーザの介入なしでそれらの問題を自動的に解決することができます。独自ソリューションを採用している他のベンダーとは異なり、Extremeはオープンで標準ベースのエコシステムの中でマルチ・ベンダーサポートを提供しています。 

すでに説明したように、各社はメッセージを提示しています。同様に当社の提示するメッセージは次のとおりです。Extremeは30年以上にわたってエンタープライズネットワークを構築し、ケーブルトロンを使用していた 1980 年代のシックネットの早い時期に事業を開始しました。事実、筆者はその時代から業務に携わっていました。スイッチ導入という革新を経て、ワイヤレスも展開され、ネットワークがあらゆる領域を網羅するようになりました。長い年月の間、ユーザをリソースやアプリケーションに接続するために、ハードウェア、ソフトウェア、サービス、アプリケーションを組み合わせて使用することに変わりはありません。エラーを自動的に検出してそれらを修正することができるネットワークを実現すると、異常を検出したときに、クライアントのベースライン動作に基づいてポリシー制御プロセスを実施できます。本質的に、ネットワークはどのアプリケーションがビジネスクリティカルであるか、また環境がどのようなものであるかを理解し、その後、適切なサービスレベルをサポートできるようにシステムを自動的に最適化します。

 

Extreme Elements ソリューションの詳細をこちらでご確認ください。

 

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