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SD-WAN とは何か?そしてそのメリットとは?

Bin Han Published May 3, 2024

SD-WAN Software Defined WAN の略語です 

SD-WAN は分散型の組織に大きなビジネス価値を提供することができます。また、SD-WAN はインターネットの経済性を上げるためにも活用できます。簡単に言えば、SD-WAN の最大のメリットは「コスト削減」です 

ビジネスマネージャーやIT マネージャーは、SD-WAN の技術を活かして、簡単、柔軟、かつ管理容易な分散型のWAN ネットワークに移行することができます 

WAN の技術を振り返ると、SD-WAN は第4世代のWAN と言われます 

SD-WANは、ソフトウェアとクラウドベースのテクノロジーを使用して、ブランチオフィスへ簡単にWANサービスをデリバリーすることができます。ソフトウェアはネットワークを抽象しやすく、クラウドはネットワーク管理を容易にします。さらに、従来の専用線のWANネットワークにを活用することより、SD-WAN はインターネットの特徴(どこでもある、広帯域幅、安価)を利用しています 

IT テクノロジーの進化と共に、分散型組織内のトラフィックパターンも変化しました。リモートユーザーは社内ネットワークサービスにアクセスし、より高帯域幅のネットワークサービス(例えば、ビデオ)を使用するだけではなく、直接SaaS のアプリケーション(トラフィックは組織内のネットワークにリダイレクトが不要)にもアクセスする必要があります 

すべてのブランチからのトラフィックが組織のデータセンターへ集中する従来のMPLSネットワークは、SaaS のアプリケーションにアクセスしている際に、低遅延で高性能なアクセスを提供することができません。さらに、セキュリティと管理要件の対応も複雑化します。MPLSネットワークをサポートするにはIT 組織の人員配置が必要となり、また、運用コストが増加します。MPLSネットワーク自体のコストも高額となります 

つまり、分散型組織にとって、従来のWAN技術には下記のような課題があります 

  • 性能が不十分 
  • 分散管理が容易ではない 
  • 運営コストが高い 

一方、SD-WAN は、分散型の組織にさまざまなメリットを提供します 

  • ビジネスのアジャイル化
    WANサービスが迅速にデプロイできまた、リモートサイトにIT 担当者をアサインする必要がありません。また、帯域幅を容易に増加できます 
  • 経済性:
    インターネット接続は迅速に展開でき、そしてコストはMPLS回線の半額以下です。 SD-WAN 信頼性と安全性の高いWANサービスを提供できます 
  • クラウドアーキテクチャの最適化:
    SD-WANを使用すると、リモートユーザーはSaaS アプリケーションの使用時のエクスペリエンスを大幅に向上することができます 

上記メリットを活かして、SD-WAN ソリューションのアドバンテージとして以下が挙げられます。 

  • デプロイメントおよび管理が容易です。
    ほとんどのSD-WAN ソリューションはゼロタッチプロビジョニングのサービスをサポートします。また、集中管理の特徴を利用して、リモートサイト先にIT マネージャーやエンジニアをアサインする必要がありません 
  • ハイブリッドWAN をサポートします。
    SD-WAN は既存のMPLS ネットワークとハイブリッドで利用することができます。組織は徐々に経済性の高いインターネット接続へシフトすることができます 
  • トラフィックフォーワードを最適化します
    トラフィックの最適化のために、従来ネットワークではMaster / Backup 、ロードバランシングの設定およびルーティングなどを組み合わせること必要です。一方、SD-WAN はネットワークを抽象化し、ネットワーク上のトラフィックをモニタリングします。 

 

以上、簡単ですが、SD-WANの概要とニーズについて説明させていただきました。 

次回は、なぜSD-WANが必要とされているのかを、もう少し掘り下げてみていきたいと思います。