私たちの多くは、店舗、喫茶店、空港など、様々な公衆スペースで退屈なWi-Fi 接続経験があるのではないでしょうか。その大きな壁のひとつがキャプティブポータルのプロセスです。キャプティブポータルはユーザーの接続情報が要求されるだけでなく、再認証のプロセスも必要です。そのため、キャプティブポータル = 面倒なものと考える人が多いのです。
この不便さに加えて、キャプティブポータルの安全性も課題です。ほとんどのキャプティブポータルはオープンSSIDで運用され、私たちのデバイスとインフラ間の通信は脆弱なままです。HTTPSのようなアプリケーションレベルの暗号化に頼っているにもかかわらず、私たちのオンライン活動は可視状態です。通信をセキュアにするためにVPNを選ぶ人もいますが、ネットワーク接続ごとにVPNをオンにする手間がかかるため、多くの人はVPNを定期的に使用しません。
Wireless Broadband Alliance(WBA)は、OpenRoaming という画期的な技術を提供しています。この革新的な技術は、キャプティブポータルや手動でのパスワード入力の手間をかけずに、シームレスで安全なWi-Fiアクセスを提供します。
(https://wballiance.com/openroaming/how-it-works)
Extreme Networks はOpenRoaming のTechnology Provider であるだけではなく、Extreme Networks の 無線アクセスポイント 及び無線コントローラ はOpenRoaming Intercrop Certified も持っています。
OpenRoamingの仕組みについて
エンドユーザーにとっては、OpenRoamingの利用は驚くほど簡単です。MacOS、Windows、Android、iOS、Linuxなど、デバイスのオペレーティング・システム(OS)にOpenRoamingのプロファイルをインストールするだけです。該当するデバイスはOpenRoaming のプロファイルをインストールすると、SSIDの名称に関係なく、世界中のWBA OpenRoaming をサポートできるSSIDへのアクセスできます。このプロファイルが証明書であり、有効期限が切れるまで複数年間の有効性があります。また、将来のOSアップデートでOpenRoamingプロファイルがデフォルトで含まれることが期待されていますが、本稿執筆時点(2024年4月)ではまだ実装されていません。
OpenRoaming の仕組みを理解するためには、下記のキーワードの理解が必要です:
OpenRoamingの主要コンポーネント
OpenRoamingは、TLS暗号化を利用し、不正アクセスからユーザーデータを保護し、GDPRの慣行に従います。
証明書ベースの認証は、安全な通信を保証し、ユーザー、IDP、およびAPの身元を確認し、それによって完全なエンドツーエンドの安全な通信フレームワークを作成します。
Easy OpenRoaming
Extreme Networks のExtremeCloud IQ Controller を利用すると、OpenRoamingの設定は非常にシンプルことが特徴です。下記図を示すように、Open Roamingを作成した際には、Trust – Point とWBAID を追加するだけです。
検証結果
日本Labで端末に東京フリーWi-Fi 及びWBA のDevice Profileをインストールし、無事にWBA OpenRoamingに対応したWi-Fi Networkを接続できたことを確認しました。
OpenRoamingは、キャプティブ・ポータルの煩わしさに別れを告げ、世界中のユーザーにシームレスで安全なWi-Fi体験を提供します。
ExtremeCloud IQ Controllerの詳細はこちらをご覧ください。